「おかえり〜。」
「ただいま。
由宇希、早くご飯作って。」
声をかけて返ってきた返事はなかなか悲しいものだった。
うん、と返事をしながら海斗から目を逸らす。
なんか、今日は機嫌が悪い?
チラッとソファーに倒れ込んだ海斗を盗み見る。
ピクリともしないで横たわっている。
なんか嫌なことあったのかな?
そう思いつつも声はかけない。
黙って黙々と包丁を動かした。
でも、気になってまた海斗に目を走らせる。
…本当にどうしたんだろう。
いつもは笑ってただいまって言うのに。
今日は不機嫌に「早くご飯作って。」なんて言った。
かなりおかしい。
今、この家にいるのはあたしと海斗と…川端さんだけだ。
海斗に見向きもせず黙って座っている。


