同居ゲーム

自然と顔が近づく。



海斗があたしの顔に手を添えたその時、リビングから央が叫んだ。



「由宇希、おかわりまだ焼けない~!?」



バッと身体を離す。



「あ、今焼けたから持ってくね。」



慌てて皿に移し、あたしはリビングに走った。



「お待たせ。
お皿下げるから取ってくれる?」


「ん。
由宇希の分あんの?」


「うん、あと3枚くらい焼けるから。」


「海斗のぶんは?」


「大丈夫だよ。」



あたしらだけ食べてゴメンね~、と言う美喜さんに手を振り、あたしは急いでキッチンに戻った。



「央の奴~。」



台に手を突いた海斗が悪態をつく。



「みてて邪魔したのかな?」


「ううん、見えてないみたいだったよ。」


「そっか、よかった。
見られてたらなんて言われるか。」



ねちねちといつまででもいじられそう…。



「ったく、央め。
覚えとけよ。」


「何する気なの。」



ん~?と笑う海斗。



だから、その笑顔怖いって…。