同居ゲーム

「うん、そう。
大きかったでしょ。」


「中が焼けてるか心配なほどね。」



しまった、焼け具合確認してない。



「みんなの様子だと、大丈夫みたいだよ?」



慌てたあたしをみて、海斗はクスクスと笑った。



「よかった。
ていうかアレ、ひっくり返すの大変だったんだよ。」


「やっぱり由宇希がやったのか。」


「ひっくり返すとこだけね。」



よっ、と焼けたお好み焼きを皿に滑らせる。



「はい、持ってってくれる?」


「お安い御用。」



海斗は片手で受け取ると、「次焼けたよ~。」と言いながら運んで行った。



あたしは次の生地を流し込む。



足音がして、今度は海斗はキッチンに入ってきた。



「海斗も食べてていいよ?」


「いい。
ここにいる。」



言いながら、央の空いたフライパンに油をしいた。



「俺も焼くよ。」



央みたいに厚いのは焼かないから安心して、と言われ、思わず吹き出す。



「大丈夫だよ、心配してない。」


「それはありがとう。」



少し、沈黙。