同居ゲーム

油を伸ばしたところに、生地を流し込む。



央が戻ってきて、あたしの後ろに立った。



「早く食いたい。」


「まだだよ。
せっかちだねぇ。」



クスクス笑うと、央は唸って何やら棚を漁りだした。



「何してんの。」


「フライパン二個使えば早いだろ。」


「洗い物大変じゃん。」



いいじゃん、と言いながら、あたしを真似て油をしく。



そしてダバダバと生地を流し込んだ。



「あぁ、多いって。」


「大きいやつの方が美味いって。」


「もう…。」



そうこうしている間にみんな集まってきた。



「手伝おうか?」


「海斗。
ありがと。
でも今は何もないかな。」


「そ。」



用事出来たら呼んで、と言い残し、海斗はリビングに戻った。



「由宇希!」


「何よ。」


「これ、どうやってひっくり返そう!?」



馬鹿。



大きいやつがいいって言ったの誰よ。



困るなぁ、こんな。



あたしだってこんな大きいのひっくり返せないよ。



「もう、央の馬鹿。」


「でも。」


「でも、何よ。」