同居ゲーム

「ねぇ、央。」


「ん?」


「もう大丈夫なの?」



少しの沈黙。



またキャベツを切る音が響いた。



「うん。
ホント、心配かけて悪かった。」


「謝らないで。
まぁ、央が元通りになってよかったよ。」



央はへへっと照れくさそうに笑った。



「そのネックレス。」


「あ、これ?
前に由宇希に訊かれたことあったよな。」


「うん。
妹さんとお揃いのやつだったんだね。」



ジャラっと央はネックレスを引き出す。



「うん。
会うのあんまり親がいい顔しないから。
これが代用品なんだ。」


「…どういうこと?」



あたしは眉をしかめた。



親がいい顔しないって…。



「ほら、再婚だからさ。
血の繋がってない同い年の男と娘が同居するんだから、母さんも不安はあったさ。」


「そっか。」



央は平然と話しているけど、傷ついただろうな。



これから義母になる人に最初から警戒されるなんて、結構堪えるだろう。



「そんな暗い顔すんなよ。」



央を見上げると、優しく笑っていた。



「俺ら、たまに親に内緒で連絡とりあってるし。
逃げるの手伝ってくれたの、あいつだし。」


「仲良いんだね。」


「おう。」



ニッと笑う央は特別輝いて見えた。



本当に仲良いんだね。