同居ゲーム

「央、出てくるかな。」


「海斗なら上手く説得してくれるだろ。」



ここでやっと岩谷さんが口を開いた。



黒縁メガネを押し上げ、続ける。



「央も出てくるきっかけが欲しいだけかもしれないしな。」


「そうだといいけど。」



あたしと美喜さんは顔を見合わせた。



お願い、央出て来て。



それから沈黙が続いた。



なかなか海斗は出て来ない。



「遅くない?」


「ちょっと長いよね?」


「まあ、待て。」



どっかりとソファーに腰を下ろして、岩谷さんは言った。



「話をしてるかもだろ。」


「そうだね。」



なんか、あたし今気付いちゃった。



美喜さんって、岩谷さんのこと好きなのかも。



ていうか、二人がお互いをって感じ。



……ちょっと嬉しいかも。 
(根が野次馬なのよ、ご勘弁↑)



そんなこんなで思考が逸れていると、海斗が帰ってきた。



「おおっ!?」



身体をひねって海斗を見る。



隣に央はいなかった。



「もう大丈夫っぽいよ。」



あたし達の反応を見て、海斗は言った。



「今、寝てる。」



あたしの隣の座り、海斗は言った。



「そっか。
ありがと。」


「何だったの?」



美喜さんがおずおずと尋ねる。



あたしも聞きたい。



うーん、としばらく考え込み、海斗は首を振った。



「上手く説明できない。」


「下手でもいい。」



岩谷さんは低い声で急かす。



あたしもじっと海斗を見つめた。