警察に捜索願いを出してもう数日が経ったある日、央は保護された。
みんなで息を切らせて交番に駆け付けると、央は感情のない目をあたし達に向けた。
「央…。」
美喜さんが央の変わり様に小さく息を飲む音が聞こえた。
「ありがとうございました。」
海斗が一番に立て直し、警官に頭を下げる。
あたしは央から目を逸らせないまま頭を下げた。
海斗が事務的処理をしている間、あたし達はうろたえたまま壁際につっ立っていた。
「行こ。」
海斗の手が肩にかかり、あたしは引っ張られるように歩き出した。
みんなも無言でついてくる。
央も海斗に引かれるように、歩いている。
気味が悪いくらいに静かだ。
誰も喋らない。
気まずいとも思わず、あたしは足元を見つめて歩いた。
と、スタスタと前を歩いている川端さんに目がいった。
横顔は髪で隠れて見えない。
薄暗い帰り道、それが印象に残った。


