「はい、海斗。」
「ありがと。」
温かいマグカップを両手で包み込み、そのぬくみに目を細める。
岩谷さんには美喜さんが。
あたしは自分の分を持って隣に座った。
「ん、いい濃さ。」
「よかった。」
膝にカップを乗せ、あたしは黒い液体を見つめた。
「大丈夫?」
「あ、うん。」
見つめられ、あたしは視線を少しそらした。
「海斗、そろそろ警察に言った方がいいんじゃ?」
「でも、大事になるよね。」
ボソリと呟く。
「央さ、何か理由があって帰って来ないんじゃない?」
「どういうこと?」
「家の事情で、とか。」
美喜さんが口を挟む。
「じゃあ連絡くるじゃん?」
「何かあって出来ない、とか。」
岩谷さんに注目が集まる。
「携帯を取り出せないような状況だとか。」
「それかなりヤバくない?」
一気にしーんとする。
「尚更、大変な気が…。」
「ちょっと岩谷、怖いじゃん!」
美喜さんが吠えて頭を抱える。
「うああぁー。」
「由宇希まで壊れた!」
ドサッと海斗にもたれかかる。
「わっ、コーヒーこぼれる!」
一瞬、黒い液体がカップの口を越えこぼれかけた…が、なんとか持ちこたえる。
ほうっと息をつき、海斗はあたしの頭を撫でた。
大丈夫だよ、と耳元で囁かれ、あたしは完全に海斗に頭を預けた。
溶けそうなくらい、カッコいい。
お返しに呟くと、こんな時にと頭を叩かれた。
確かに。
あたし単純だ。
「ありがと。」
温かいマグカップを両手で包み込み、そのぬくみに目を細める。
岩谷さんには美喜さんが。
あたしは自分の分を持って隣に座った。
「ん、いい濃さ。」
「よかった。」
膝にカップを乗せ、あたしは黒い液体を見つめた。
「大丈夫?」
「あ、うん。」
見つめられ、あたしは視線を少しそらした。
「海斗、そろそろ警察に言った方がいいんじゃ?」
「でも、大事になるよね。」
ボソリと呟く。
「央さ、何か理由があって帰って来ないんじゃない?」
「どういうこと?」
「家の事情で、とか。」
美喜さんが口を挟む。
「じゃあ連絡くるじゃん?」
「何かあって出来ない、とか。」
岩谷さんに注目が集まる。
「携帯を取り出せないような状況だとか。」
「それかなりヤバくない?」
一気にしーんとする。
「尚更、大変な気が…。」
「ちょっと岩谷、怖いじゃん!」
美喜さんが吠えて頭を抱える。
「うああぁー。」
「由宇希まで壊れた!」
ドサッと海斗にもたれかかる。
「わっ、コーヒーこぼれる!」
一瞬、黒い液体がカップの口を越えこぼれかけた…が、なんとか持ちこたえる。
ほうっと息をつき、海斗はあたしの頭を撫でた。
大丈夫だよ、と耳元で囁かれ、あたしは完全に海斗に頭を預けた。
溶けそうなくらい、カッコいい。
お返しに呟くと、こんな時にと頭を叩かれた。
確かに。
あたし単純だ。


