指先からの恋物語




今日はここまでらしい


多田は片付けている

その姿をあたしは後ろで見ているだけ




背中大きいなぁ・・・


さっき爪を触ってるときに

自然に多田の手に目がいってしまった



その手はとても大きく

優しく 温かい手だった


指もそんなに太くないし

男らしいなぁって思う手だった







顔も結構カッコいいし

頭いいし・・・





問題は 性格!かな



性格さえよければ

あたしだって好きに・・・




「何見てんだよ」


「え・・
 うっえ?なっなんでも?」


「ップ!なに焦ってんだよ
 葵 面白すぎる!アハハ!!」


「んなに笑うなよ///」






あたしの言葉なんて無視して

笑い続ける多田




何がおかしいのよ!!