あたしが何も言わないでいると 「今度、取引先の方が来るパーティーが開かれる。そこに、奏斗の婚約者も来る」 桜庭のお父様が言った。 え…? あたしは動けなかった。 だって、この指輪… 「奏斗は大会社の次期社長だ。悪いが、君と奏斗ではダメなのだよ」 「……」 あたしは左手の薬指に触れた。