都会で暮らしているとはいえ、一歩路地へ入るとそこは薄暗い。 冬は空気が澄んでいるおかげで、星が一層輝いて見えた。 「なぁ氷雨……、俺はどうすりゃいい?」 情けない自分が何故だか無性に可笑しくて、乾いた笑いが漏れた。 俺の問いかけに対して、誰も答えてくれない。 氷雨も、俺の心も……。 ほんと……、どうすりゃいいんだよ。