「おほほ……、愛子は数学だけが苦手なの」



「そうなんですか……、僕とは正反対ですよ」




アンティークなデザインの室内は、俺にはちょっと居づらい。



そんな俺に構いもせずに娘の自慢話ばかりをするマダム。



話半分……紅茶を飲みながら聞いていた。