ルグラン大陸の西の彼方には、 ヒディーヌ山脈という名の連峰が聳える。 いくつもの万年雪や氷河を湛える険しい山々は、 さながら自然の要塞のようである。 この山脈を越えると、 広大で平坦な半島が広がり、 山脈の厳しさとは対照的に温暖な気候に恵まれることになる。 この温暖な半島をヒディーヌ半島と言い、 リュネ王朝は この地に1600年の歴史を持っていた。 物語は、この地より始まる。