*あたしの好きな人*




「俺、なんかお前のこと、好きかもしんねぇ‥‥」








‥‥‥‥‥?



‥‥‥?



‥‥はっ!?




好き?



龍が?




あたしを?



好きって?






えーーーーっ!!!!









あたしは龍の顔を見上げようと
龍の胸から顔を離そうとした。


でもそれは龍の手で阻止され、
また胸に顔を押しあてられた。


「見んな。‥‥っつーかさぁ、お前黙ってねぇでなんか言えよ。」



ねぇ龍?
あたしの勘違いじゃなければ‥‥


さっき、龍に阻止されたけど、
一瞬だけ龍の顔が見えたとき、
少し顔が赤いような気がしたのは
気のせいかな。





「なぁ柚、なんか答えろよ。」




「ん‥‥龍、顔上げていい?」


「それはダメ。」

「なんで?それじゃちゃんと話せないよ。」

「このままでもお前今ちゃんとしゃべってんじゃん。」


あ、確かに。


このままあたしの気持ち、
言っちゃおうかな。