*あたしの好きな人*


「はぁ〜‥‥‥‥もう‥‥」

「きゃっ!!」


え?何?



龍は大きなため息をつき、
呆れられたと思ったのに、


突然あたしを抱き寄せた。




「柚?俺さ、急に柚が俺の前からいなくなって、なんかむしゃくしゃしたんだ。」


龍はあたしを抱きしめたまま話した。


「それまではほとんど毎日柚からメール来て、帰りは一緒で、いつの間にか柚は俺の生活の一部になってた。まぁそれは俺の勝手な話だけど。」

龍の言いたいことがいまいち
よく理解できない。

さらに抱きしめられていることに
意識が集中してしまって
龍の言葉が頭に入ってこない。



「俺あんまり自分から言ったことねーからなんて言ったらいいのかわかんねーんだけど‥‥だからこれがそうなのかわかんねーんだけど‥‥でもお前のこと考えるとイライラするっつーか、なんで連絡してこねーんだよとか思って‥‥」


龍?

ってゆうか、あたし嫌われてる?

あたしを考えてイライラするんでしょ?


どういうこと?



嫌いならはっきりそう言ってよ!