*あたしの好きな人*


「龍!待って!」


龍は振り返った。



「何?」



龍はあたしの前まで戻ってきた。


そしてまたテンパるあたし。


うるさい!あたしの心臓!
ちょっと黙って!落ち着け!




「あの、ね?‥‥‥あたしね?‥‥‥‥龍に会いに来た‥‥」


「は?俺に?なんで?」


え、なんでって聞かれても。
困る。。。。


うぅ〜‥‥どうしよ‥‥




「お前、男いるんだろ?俺なんかに会いに来てねぇでそいつんとこ行けよ。」



「別れたもん。あたし‥‥龍に会いたかったんだもん‥‥」


「はぁ?俺に会いたくてそいつと別れたのかよ。」


「ちが‥‥違くないけど‥‥えっと‥‥」

「何言ってんだよ。」






「龍、龍は今なにしてるの?」


あたしはちょっと話を変えた。

「今?遊んでる。」

「そうじゃなくて、夏休み何してたの?」


龍はしばらく考えこむように
黙ってしまった。