*勝輝*


何かこの気の強そうな女と二人きりになった。


『あんた名前は?』


「崎本勝輝。お前は?」


『私は脊山莉菜。美弥の親友。あんた美弥を何で屋上に呼び出した?』


やべ。どうしよう。言うべきか?


『もしかして告白?』


「ちげーよ。」


『じゃあどうして?』


「訳あって謝ってた。」


コイツに嘘は無理だな。


『ふーん。で、あんたは何しにココに来たわけ?』


忘れてた!!


「カバンを…。」


『分かった。あたしが行く。どーも。』


「ま、待て。」


『何?』


俺は呼び止めた。


気になったんだあの子が過労になった理由が。


「前にも倒れたことがあったのか?」


『…。まぁ。』


「何で?」


『理由は言えない。倒れたこと言わないで。今日はありがとう。美弥が心配だから行くね。』


そう言って走って行ってしまった。


何で?!


あの子には何かあるみたいだ。


一体何が?


時計を見たら5時過ぎてたので取りあえず帰った。