いつの間にか眠ってしまったお嬢様をベッドに戻し、部屋を出た。 腕にお嬢様の温もりが残っている。 グッと掌に力を入れる。 今日で終わりにする。 お嬢様を抱きしめる事も、 この感情も、 全て終わりにする。 深く心の中に鍵をかけ封印する。 明日からはお嬢様に仕える執事。 私はお嬢様の執事なのだ。 そのような感情は必要ない。 私はただお嬢様に仕えるために存在している。 それだけだ。 .