主人と執事という立場がそれを阻む。 高い高い壁。 越える事も、破壊することもできない… 厚く硬い壁。 私の主人がお嬢様でなければ… 私が執事ではなければ… 私とお嬢様が人間だったら…… 腕の中で泣いているお嬢様をぎゅっと抱きしめる。 今日だけは… 今だけは私のだけのお嬢様でいてほしい。 今だけは 一人の男として言わせてほしい… "愛している ジュナ――……" .