この1週間、俺は忍の笑い顔を思い出すたびに気はそぞろになり、仕事に手がつかなかった。

 その忍が今、俺の横にいる。
 忍は恋人のように肩を寄せて、俺の左腕に手首を絡ませて笑った。

 シャンプーの良い匂いがした。

第一章 了