「……えぇ!?もしかして知らなかったりする?」
「………は、はい…」
すっごい剣幕でいわれたから、少し驚いた。
「…え……じゃあ。俺のことは?」
男の人は自分を指さした。
……いや。ついさっき会ったばっかりだよね?
どっかで会ったことあるはずないけど……
「しっ、知りません……」
私は正直に答えた。
「……へぇー。今時そんなヤツいるんだ。」
男の人は、何故かガッカリしたようにため息をついた。
……何?どういうこと?
だんだん私は不安になってきた。
「俺は桜庭竜人。22歳。覚えとけ。」
桜庭竜人?聞いたことあるような……。
慌てて私も自己紹介をしようとする。
「わっ、私は『知ってる』」
「青谷愛花15歳。今日から俺のト゛・レ・イ。」
……なんで私の名前知ってるんだろう?
……ん?ど・れ・い?
「奴隷ってどういうこと!?」
いきなりの竜人の言葉に、私の頭はパニック状態。
