観覧車から出て、家に帰ろうと車に向かう途中。





「………竜人?」




突然、女の声が竜人の名前を呼んだ。







……バレた!?





バッと竜人を見ると、何やら複雑な表情を浮かべて。




「………千穂」






と呟いた。







「………え?」




知り合い?って聞くつもりで女の人を見たとたん。





私は言葉を失った。







――だって。






すらりと伸びた細い足


人形のように白い肌


モデルのような整った顔立ち






「……天宮先生?」




それは間違いなく。




私の学校の保健の先生だった。