「んんー!?」


愛花が何か叫んでるけど、俺が口を塞いでるから聞こえない。


どーせ、何で来てんだよ!みたいなことだろう。



「うっわー!愛花ちゃん似合ってるね!!抱きしめたいよ!!」


後ろで咲の声がした。




―プチッ


抱きしめたいだぁ?


愛花を抱きしめていいのは俺だけなんだよ!




……と思ってても、恥ずかしいので口には出さない。


「こちらへどうぞ!!」



なぜか怒っている愛花に連れられ、俺達は席についた。



そそくさと戻っていく愛花を目で追っていた時、



「あのコ可愛くねぇ?」


「あぁ、知ってるぜ。青谷っていって、可愛いってけっこう有名だぜ?」


なんて声が聞こえた。