「おい春樹!」
「何消火器倒してんだよ!?」
「咲が押したんだろ!」
聞き覚えのある声が廊下に響く。
「……オメーら…」
竜人がフルフルと震えて、みるみる顔が強張った。
「いっぺん死んでみるか!?」
「「うわー!!ごめんなさい!!」」
竜人が咲哉くん達を追い回した。
―数秒後。
竜人の前に、咲哉くん達が正座させられている。
「盗み聞きとはいい度胸だなぁ?」
鬼の形相とはこのことを言うのだろう。
竜人は指をポキポキ鳴らして、ギロッと3人を睨む。
「「……すいません…」」
3人は怒られて、小さくなっている。
「わかったら今すぐ帰れ!!」
「「りょっ、了解ですー!!!!」」
スタタター!!と3人は風のように消えていった。
