紗那はそう言って 俺の手を両手で握って 俺を真剣に見る 俺はそんな紗那に 自然に軽く笑かけていた。 紗那が握る手をどけて またよしよしって 頭を撫でる。 ふーっ。 俺の高鳴る心臓を落ち着かせて俺は紗那に言った。 『よしっ!! 紗那も自主練するんだろ 頑張れよ。笑』 冷静に言えたかな? 「うん頑張るよ! じゃー行くからまた明日ね。」 そう言って笑顔で言った 紗那は渡廊下を 渡って音楽室に 向かっていた。