俺は紗那から目線を外した。 ギュッ。 紗那の頭に乗せられていた 俺の手を紗那が握って 頭からおろした。 ギュッ。 紗那が俺の手を両手で握った。 俺は驚いて紗那を見た。 やべーっ 絶対今顔が赤いかも。 紗那は真剣な顔をして言った。 「翔馬……… 試合頑張ってね。 翔馬に届くように トランペット吹くから。」 なんで紗那はいつも。 俺が喜んだり元気が出るようなこと 言うんだろう。 そんなこと言われたら 俺諦めたのに…… また好きになちゃうじゃん。