あたしは帰ろうとしてる
木崎君に叫んでいた。


『木崎君!
あたし今日ブラバンで
野球応援行ってたんだけど
ホームランすごかったよ!
来年は先輩の分まで
頑張ってね!うちらを
甲子園連れてってね!』



思わず言ってしまった。



そしたら木崎君は
手をあげて


「ありがとうな!
来年紗那甲子園に連れてくよ」

そう言って木崎君は
こっちを一度も振り返らずに
帰って行ってしまった。



あたしはあまりの緊張で
力が抜けてそのばに
座りこんでしまった。


『やばい胸がドキドキするし
来年連れてくれるとか…
嬉しいんだけど。』



それからもう
うちに家にいて
ベッドにいた。


ドキドキしすぎて
夜は眠れなかった。