「あなた、ヨシキの彼女さん?」


いきなりの質問にあたしの心臓がドキッとなった。


「ち、違います!」


心の中を見破られないように必死で冷静を装って答える。


「もう、ネタは上がってるんだよね。まぁ、誰とは言わないけど、某人気女優からの密告ってやつ?」


その瞬間、あたしの脳裏に舞ちゃんの顔が浮かんだ。


「あたしを撮ってどうするんですか?」


「そりゃ〜我が社の記事に使わせてもらうさ。あ、大丈夫、顔は隠すから。
浮いた話がないヨシキに、大本命の彼女がいたなんて大スクープだ。
君がここに通ってるの前々から確認済みだし。」