「は?ヨシキ何言ってんだ?
そんな事したら彩乃ちゃんが別れてまで阻止した意味がなくなるんだぞ?」


有田は目を見開いて前へと乗り出してきた。


「そんな事は分かってるよ。
でも、あえて記事にさせて、それに対しての記者会見を開く。そして交際宣言するんだよ。」


彩乃が嘘ついて別れてまでしてくれたんだ。
きっと彩乃は傷付いてる。
そんな彩乃の為に俺は何かしてやりたいと思った。


「そんな事したら…」


そう言いかけた有田の言葉を遮って


「交際宣言したくらいで潰されるような『ヨシキ』じゃ、ないんだよ。」


そう言った。