「なんで、こんな卑怯な事するの?」


『あたしは欲しいものは必ず手に入れるの。その為には手段は選ばないわ。』


そんな…


「あたし、善輝と別れるなんて、絶対にイヤ!!」


『じゃ、記事にしてもらうしかないわね。
いいの〜?ヨシキ君の立場が悪くなるんじゃなぁい?
ヨシキ君に彼女がいるって知ったらファンの子はどう思うかしらね〜?
それどころか、仕事も厳しくなったりして…イメージって芸能界では大事だからねぇ〜。』


受話器の向こうでクスクスと笑う舞ちゃんの声が聞こえる。


あたしのせいで善輝の仕事に支障が出たら…
そう思うと胸が痛くなった。