先輩とは口をきくこともなく。

揚句の果てには、すれ違うことすらなかった。

…−避けられてる、は言い過ぎかもしんないけど

やっぱりそういう可能性が無いわけではなくて………



グシャグシャっと、手で髪を撫で回す。

「あーっ、もー…!!」

自分にしか聞こえないくらいの声で、そう呟いた。