「早く教室行こう♪」
 「うん!」


 そう言いながら私達は1-3へと向かった。


      ガラガラッ
 ドアを開けると1-3の人はもう来ていた。よほど新しい教室に入りたかったのだろう。
 「亜利沙!黒板に座席表張られてる!見に行こう!」
 「行こっ!」
 
 どうやら席は自由じゃないらしく、決められていた。

 「えっとー私の席は・・・あっ!ここだ」
 「ウチの後ろじゃぁ~ん!ラッキー☆」
 「だね。思ったけどコレって出席番号順?」
 「あ!確かに。ウチが「お」で亜利沙が「か」だもんね。」
 「そだね。あれっ!?私の隣って・・・」
 「どしたん?」
 「ねぇ、この人って同じ小学校出身?」
 「ん~。コクジマ?クニジマ?」
 「分かんない・・・」




 座席表の私の隣には国島龍人と書かれていた。


 「でもさ、「龍人」なんて人、いなかったよね?」
 「たぶん・・・」

 そう私が言った時、教室のドアが開いて1人の男子が入ってきた。見たことの無い顔だ。もしかしたらこの人が私の隣の人なのかも・・・


 予想は的中。その人は座席表を見ると私の隣に座った。


 「ねね~亜利沙~」
 小声で美希が話しかけてきた。
 「あの人メッチャカッコよくない?」
 「えっ!?」

 私は耳を疑った。そういえばよく顔見てない・・・っと思いつつ改めて隣を見た。

 「・・・」

 私は言葉を失った。いや、言葉を失うくらいカッコよかったのかも知れない。