【企】ハルの音色





「桜のような人で、温かくて、笑顔が素敵で……俺、ずっと側にいたいって思いました。……美那さんが、好きです」




もう一度想いを告げた時、美那さんがステージの方へ走り出した。




俺もステージを駆け下りて、美那さんのもとへと走った。




距離がだんだん縮まっていって……




「すき……」




距離が0になった時、俺の腕の中にいる美那さんの声が聞こえた。




嬉しくて嬉しくて……




「美那さんが、すごく好きです」




「私も……晴弥くんが好き」




涙が溜まっている瞳に、キスをおとした。










それから、あっという間に1週間が経った。




「美那~!またね~♪」




「みっちゃん、またね~」




あの告白大会の後、見事に結ばれた俺たち。




そして、美那さんにも、素敵な友達がたくさんできたらしい。




「晴弥にたくさんの幸せもらったなぁ~」




美那さんはよく、そう言うけど、たくさんの幸せをもらったのは俺だ。




春に聴こえた音色に惹かれた俺は、まるで美味しい花の密に惹かれた蝶。







―ハルの音色―
(2つのハルが春に結ばれた)





End.