あたしは、浩太に手を引っ張られ、
浩太の上に乗ってしまった・・・。

あたしは、目を見開いた。

「ごめんねっ!!てゆーか、引っ張るからじゃん!」

あたしは、浩太の上から降りようとする。

「下ろさないし~」
浩太はあたしを、しっかり掴み、
おろしてくれない。

「ちょっと・・まじそーいうの良くないじゃん?」

「俺、まじ莉菜のこと好きだよ?」

浩太はあたしの目をちゃんと見つめる。

好き・・・?

ありえないよ・・・・。

何かドキドキしない・・・。

亮さんに触られたときも、浩太といるときも、

全然胸が騒がない・・・。

悠斗の時だけ・・・

すごく、すごく、胸が熱くなる。

あたし・・・・・・・

あたし・・・・・

悠斗のこと好きなんだ・・・・。

「冗談きついよっ・・・」

あたしは浩太から目をそらす。

浩太はあたしのアゴをとらえた。

「何っ・・・?」

「ちゃんと俺のこと見ろよ・・・。
まじ好きなんだって・・・。」

浩太の真剣な表情・・。

初めて見た・・・。

「ごめんなさいっ・・・・。」

あたしは、ただ下を向いた。

「何で?悠斗が好きなの?」

「えっ??」

あたしは顔をあげた。

「あんなやつに莉菜のこと渡せねぇよ・・・。」

あんなやつ?

「どーして・・・?」

「あいつ、今日、女の家に泊まり行ってんだぜ?」

うそ・・・・・。

「そーなんだぁぁ・・・。何で知ってるの・・?」

あたしは目に溜まる涙を必死にこらえた。