「よいか弟よ。人生、経験よりも技術が上回る場合が有るんじゃ。それを証明してやるから、明日まで待ってろ」



そう言うと、不信感もろ出しの弟の視線を無視してあたしは、そこに放り出して有った女性週誌に眼を通し始めた(心の中でほくそ笑みながら)


         ★


そして深夜が訪れた。


あたしは則子に渡した薬の材料を台所で並べ一瞥して、先ずは悦に入った。


そして、それらを鍋に入れて、ゆっくりとシナモンステックで搔き雑ぜ始めた。