「誤解だ~ぁ!」


あたしは心の底から叫んでみたが、それは全く無駄な抵抗だった。紀美代は言葉巧みに則子を自分の陣営に引き入れて、着々とあたしに対する包囲網を狭めて来た。あたしは逃げ場が無くなるのを、ひしひしと感じた。


しかし、このまま終わってしまっては、あたしが全部悪い事に成ってしまって、とんでもない事に成りそうだ。


それだけは石に噛り付いても避けなければならない。