あたしは昨日見た夢と、彼女がダブって見えて思わず視線を外した。


そうだ、あたしの友達の子なんか紹介しちゃイケないんだ。


ちゃんと、幸を狙っている子が居たんだった。


あたしはその視線に耐え切れなくなり、思わず視線を窓の方向に移してしまった。


あたしはその行動に敗北感を感じる事は無かった。


         ★


今日は珍しく放課後、部活が無いとかで、あたしは則子と一緒に校舎を出た。


「そう言えば、則子あんた、彼氏とは上手く言ってるの?」