しかも、その嘘を「四角」は真に受けてくれたらしく、しかも古文の教師の面子も有るの
か、快く解読を承諾してくれた。


「しかし達筆だね。今直ぐ読めと言うのは無理だな。少しの間貸してもらう訳には行かないかな」


「はい、それは構いません。いえ是非お願いします」


あたしは、巻物を「四角」に預けるとぺこりと頭を下げ心の中で思い切り舌を出していた。