1‐3あかねちゃん



ベッドのシーツをかえていると足元にはあかねちゃん、がいた。


ごろごろ、とボールであそんでいるネコのようにみぎあしにからみつく。


「どうした」


作業の手を止めずに言った。


「らっきーすたー」


「そうか」


「ぴかりー」



「そうか」


知的障害(ちてきしょうがい)を持つあかねちゃんとは「そうか」でだいたい終わらせることができた。



…おれの右足がお気に入りのようだ。



ジッとしているとじきにどこかへ走っていく。


…なんだか寂しくなるよな。