冬休みも終わり、今日は登校日だ。



タクミと同じ学校だと聞いた時は憂鬱で仕方なかったけど、あいつも悪いやつじゃないみたいだし。



新しい学校でも上手くやれそうな気がする!



新しく買ったワンピに身をつつみ、全身鏡の前でくるりと一回転。



小学生でもやっぱり女の子だもん。おしゃれに見られたい。



鼻歌をうたいながら階段を降りると、まだママは起きていなかった。



今日はあたしの初登校の日でもあるけど、ママの初仕事の日でもある。



勤務時間が夜のママは昼間はずっと寝ているハズ。



一緒に朝ごはん食べたいとか、ワガママは言えないよね。



あたしはバターロールを口にくわえると、テレビをつけた。



テレビの中では、朝っぱらから殺人事件の報道の真っ最中。



ほんと世の中物騒だな。なんて思いながら、バターロールをごくりと飲み込んだ。



冷蔵庫から牛乳を取り出すと、賞味期限が少し(結構?)過ぎていた。



しばらく考えたけど、大丈夫だよねとか独り言を呟き、グラスにめいっぱい牛乳を注ぎ込んだ。



ゴクッゴクッ…



あたしは牛乳は喉を鳴らしながら一気飲み派だ。←



「ぷっはあーっ!飲んだ飲んだぁ♪」



「何独り言言ってんだ。」







……ん?



今、熱帯魚の声が……。



「いやいや、まさかね~。ここうちだし!」



「何が?」



「………」



おそるおそる後ろを振り返ると……



「出たああぁあっ!!」