スリーズ・キーノート

親父にぶん殴られた頬が、更に痛んだ。
シノリを怒らせた事なんて、今まで無かった気がする。シノリは些細な事で一々怒る女でも無かったし。

そんなシノリが、俺を叩いた。

教室が、外に音を吸い取られたように静かになる。

「……本当は嬉しかった癖に。」

「イチ。」

「俺が抜けて、嬉しかっただろ?」





壊れる、壊す、のは簡単なんだ。