カラフル・バニー

髪を触られたり、引っ張られたりと、あの手この手で迫ってくる、お化け役の先生方。

思わず本当の幽霊かと思ってしまうぐらいだ。


「う…ひっ…くっ」

「面倒くせぇ…逃げりゃいいんだろ…って、てめ、何泣いてんだよ」

「怖いよーこのお化け!」


あまりの恐ろしさに、あたしは涙が出てくる始末。渚は呆れ顔になっている。


「くっだらねーことで、泣くなよ。おま…」


突然、渚の声が途切れたかと思うと、ドンと馬鹿でかい音が、古びた校舎に響き渡った。


「何!?」

「戸が、閉まったみてぇだな」

「なんで、また!?」

「風でだろ?」

「嫌だー!寒いよぉ!怖ぇーよ!」


混乱していたあたしは、渚のジャケットを羽織っていたのにも関わらず、『寒い』なんて無神経なことを口走ってしまった。

怒った渚が目に見えるなと自嘲する。