カラフル・バニー

「ほお、罵倒。いいねぇ青い春だねぇ」

「何さ、栄だって彼氏に言われてんでしょ?」

「きょほほ、そおりゃあもう。誰かさんみたく、ツンツンデレデレではないですけどね」


ツンデレなんて言葉を渚が耳にしたら、きっと物凄く怒るだろう。


「いいなぁ。ツンデレ。私も体験したい」

「デレの要素なんて1個もないよ」

「あとから渚のこと、からかってあーげよ。へへ、バーカバーカ」


渚をののしりまくる栄。草を手でむしって投げるあたしは


「栄って性格変わったよね」


唐突に言葉をかける。


「…うん、由紀のおかげ」

「由紀?」

「彼氏だよ。すごく面白い奴でさ、隣にいるだけで楽しいんだ」


口元を緩ませ、微笑む。