カラフル・バニー

栄の手を引き、連れて来た所は薄暗いバンガロー裏。細長い一筋の光が、あたしと栄を照らす。


「人通り少ないね。ここ」

「うん。んで、渚の暴露話は?まだかしら?」

「はいはい、話しますよ」


栄に急かされつつも全てを打ち明ける。話が終わった直後に、栄は声を張り上げた。


「じゃあ何?浬子は、ずっと渚があたしのことを、好きだと思ってたってこと?」

「う…うん」

「うぇえ、またありえないことを…」


顔を思い切り歪め、目を細める栄。


「今の話からしたって、渚の好きな人は浬子しかいないじゃんか」

「あたしはそんなの絶対、有り得ないと思うんだけど」

「へぇー『もっと他に理由があって聞いたんじゃねーのかってことだよ』とまで言われて絶対、有り得ないとか…ノロケにしか聞こえませんねぇ」

「だー!!違うからっ!それはただ単に、あたしを罵倒しただけで…」


そう言った頃には、もう手遅れだった。