カラフル・バニー

気まずいまま、椅子へと腰掛ける。


「…あのさ、なんで怒ってるのか、言ってくれないと分かんないよ」

「それがムカつくんだよ。少しは自分で気づくモンなんじゃねーの?」

「…あたし、馬鹿だもん。渚よりはマシだけど」

「あ?てめー喧嘩売ってんのか?」


いつもの会話へと、だんだん戻ってくる。あたしには、それがすごく嬉しかった。


「話し変わるけど、渚の私服、初めて見た。かっこいいね」

「別に…」


渚が背を向ける。

少し顔が赤かったのが見えた。


「あはは、渚照れてるの?かーわい」

「…な…っ」

「ぶ…っ本当に渚って、素直だよねー」

「黙れ」