カラフル・バニー

「18番って確か…渚と一緒だったぞ」

「はぁあ!?嫌だ!嫌だ!気まずい、さっちゃん、変わって!」

「交換料金、1万円ならいいぞ」

「…あー…遠慮しときます」


あたしは、声にならない叫びを、大地に叩きつける。それと同時に、今なら世界が破滅しても、構わないと思った。


「どうしようー、死んじゃうよ」

「踏ん張るしかない」


あたしは意を決してバスの中に乗り込む。渚が思い切りあたしを睨み付けた。


「ぁ…っこ…こんにちは」

「…きめぇ」

「な、渚…隣だよね。よろしく」

「…」


緊張して涙が出そうな、あたしの言葉を渚はあっさりとスルーして、窓へと目線をずらす。