人に頼ってばかりはいるのは自分としても情けない。そして相手が迷惑する。だけどこの時ばかりは、どうしても協力が必要だった。

相手の意見も参考にしなければ、自分の行動を見直すことが出来ないからだ。


「さっちゃん、どうしよう…」


教室入って早々あたしはすがりついた。


「何がどうしようだ。お前との会話はたまに、主語も述語も抜けてるぞ」

「ごめん。あ…ねぇイチは?」

「職員室だとさ。さっきプリントの整理を頼まれていた。私は無視したがな」


さっちゃんはとても勇気があると思う…


「さっちゃん、ちょっと場所変えない?ここ人多いしさ」

「おう」


そう言って向かったのは人通りの少ない裏庭。来る途中イチにも合流した。


「んで?何がどうしようなんだい?」


さっちゃんが話を切り出す。イチはただ黙っていた。