玄関のドアがパタンと閉まりレンが早紀と優しい声で呼ぶ…
その優しい声に早紀は溜めてたモノがまた一気に溢れ出した。


「…ック…ｸﾞｽ…レンっ！」



溢れ出る涙と共に早紀を包み込むようにレンは早紀を優しく抱きしめた。


ただただ静かな部屋には早紀の声を一生懸命押し殺して泣く声だけが響く…



早紀の頭を優しく撫でるレン。


頭のてっぺんから髪の流れにそって優しく大きな手が撫でる



こんな自分を黙って優しく包み込んでくれるレンに…

優しく撫でる手に

早紀は気持ち良さを感じた。


「…ッ…ﾋｯｸ…レンっ」


「なんですか…早紀…？」


その声色に気が緩む


「レンっ…あっ…ありがとう…ｸﾞｽ…」



泣いているせいか思うように言葉を紡げない



そんな早紀を微笑みながら包み込むレン