朝起きてレンと一緒にご飯を食べている時にあたしはレンに言った。


「ねぇ、レン。どうしたらレンは自分の世界に帰れるんだろうね…?」


パンにかじりついていたレンは食べながら、


「…僕もどうすればいいかよく分かりません…。どうしてこの世界に来たのかも……。」

そう言うレンは何だか悲しそうな顔をした。

なんだかあたしはそんな悲しそうなレンを見て悪い事をしたような気持ちになった。


(…そうだよね…どうすればいいかわからないよね…あたしも分からないもの……)


ぉ互いの沈黙の後にレンが口を開いた。

「…でも僕は早紀に感謝していますよ…?早紀がいなかったらもっと1人で混乱していたと思いますし。」


「…レン…。……あっ!そうだっ!ねぇレン!図書館に行ってみようよ!」


「としょかん…?」

そぅ聞き直すレンにあたしはうなずいた。

「そう!なんかわかんないけど図書館に行って調べてみようよ!」


「なんかよく分かりませんけど行ってみましょう。」


そう決まってあたしは冷めた紅茶を一気に飲みほしてレンも食べかけのパンを食べ始めた。


(そうだよね図書館に行けば何か本があるかもしれない!)


「レン!早く食べて行こうよっ!」

あたしはゆっくり食べてるレンを急かした。