君が為に日は昇る

黒間村。通称『盗賊村』


地位在る者を相手とし半ば強盗まがいの目立つ行為を続ける彼等がなぜ捕まらないのか。


答えは簡単である。
『盗賊村』が国からの依頼を受け、国にとって邪魔になる人間の排除を目的に作られた村だからだ。


だからこそ彼等は大手を振るって犯行を行うことが出来たのだ。


かし邪魔者がいなくなり安定し始めた国は、着々と力をつけ増長する『盗賊村』を危険視するようになる。





「…最近ではさらに人数を増やしている模様で」

「ふむ。ここらで潰しておかぬと厄介なことになるやもしれんな…」

「…如何いたしましょうか?」

「消せ。奴らが生きていた痕跡、我らと繋がっていた証拠を含め…全てだ」

「はっ…」





そしてその時はやってきた。


「どういうことだ!何故幕府の軍がここに来る!?」


源五郎は焦っていた。
夕刻、近くの町に買い物に出ていた村人から幕府の軍勢が黒間の村に向かっていると知らせを受けたのである。


「まさか…裏切ったのか!あのくそったれめ!」


知らせによると幕府軍が村に到着まで一刻(一時間)程。村には混乱が広がっていた。